いまの缶詰の原理を歴史的に見ると、コルクで栓をしたガラスびんに加熱滅菌した食品を封入する保存方法が始まりと言われています。それは1804年、塩蔵調味料・菓子製造・醸造業を営んでいたフランス人のニコラ・アペールによって発明されました。 時代はフランス革命の英雄・ナポレオンがヨーロッパ戦線を東奔西走していた頃。ナポレオンは軍隊の士気を高め戦闘力を維持するため、戦線において栄養があり新鮮な食料を大量に供給する必要性を痛感し、新たな食品貯蔵法を懸賞金つきで募集していました。
缶詰原理の発明から6年後の1810年、食品保存用としての容器にぶりき缶を使うことを考案し特許をとったのがイギリス商人のピーター・デュランです。 その後、ぶりき缶は19世紀ヴィクトリア女王時代に貿易を通して重要な成長産業となり、美しい絵画を印刷した菓子・ビスケットの容器や、マトン・鰯・鮭・小えび・トマト・ジャムなど、海外で 缶詰にされた新鮮な食品が食卓を賑わしました。
日本では1871(明治4)年、長崎で外国語学校の司長を務めていた松田雅典が、フランス人教師のレオン・ジュリーから缶詰の製造法を伝授され、鰯油漬缶詰を試作したのが始まりとされます。当時は缶詰のことをその製法にちなみ 「無気貯蔵」と呼んでいました。 1877(明治10)年には、北海道開拓使が5カ所に缶詰工場を設置し、半自動式の製缶機械を輸入するとともに、アメリカ人2名を教師として招いて技術普及に努めました。
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